関東日帰り23春-内房編(5) 内房線 安房勝山駅 ~内房線の駅構造の傾向は・・・~
上総湊駅から内房線下りの安房鴨川行きに乗車しました。
ここからは"行ったり来たり戦法"で下車駅を稼ごうと思います。内房線も君津以南は単線区間。本数もそこそこあるので、この戦法が有効です。ただ、慌しさはありますが・・・。
列車は再び浜金谷駅へ。駅を出るとトンネルで鋸山を越えます。
鋸山を抜けて2駅目、安房勝山駅に到着。ここで下車します。
「安房国」に入りました。ちなみに令制国としての安房国は東海道に属するそうです。
安房勝山駅は千葉県安房郡鋸南町竜島にある内房線の駅。
町の名は「きょなんまち」と読むそうです。"鋸山の南"という意味ですかね? 町役場の最寄り駅なので鋸南町の代表駅といえると思います。駅名になっている「勝山」は駅からもうちょっと海側の地名で漁港などがあります。
駅構造は単式ホーム1面1線。駅舎はホームから少し離れた西側にあります。
館山方からの様子。おや、島式では?
元々は島式1面2線構造でしたが、2014(平成26)年3月に駅舎側の1番線が撤去されたそうです。地方の駅ではよく見かける光景か・・・。これに関連して内房線の駅構造については後述します。
千葉方面。こちらにも元1番線側に柵が建っています。
桜がチラホラ。上画像に映っちゃってますが、バックパッカー風の方が熱心に撮影していました。話しかけてみると、東京から遊びに来たとのこと。この近所の友人の家に泊まりにきたそうです。
山側、東側の様子。駅の裏手には水田が広がります。長閑ですね~。
ちなみに地図上でこの方向にまっすぐ進むと内房線終点の安房鴨川に至ります。ほぼ同緯度です。つまり内房線の末端区間は外房側を走るわけです・・・。
一方の海側の西側。こちらに駅舎があります。線路を撤去した後にバリアフリー化してあります。
駅舎に入って改札口から見た駅構内。駅舎側の線路を撤去すると跨線橋は不要になります。
駅舎内の様子。2017(平成29)年3月にみどりの窓口が営業を終了。2020(令和2)年4月に終日無人駅となったそうです・・・。結構最近のことなんですね。残念><
そして駅舎外観。1917(大正6)年8月の開業時からの木造駅舎。"房総型駅舎"です。駅前にはバス停があります。町営の循環バスが来るようですね。例の彼はここからバスに乗車していきました。
この駅では時間に余裕があったので駅周辺を散歩してみました。
といっても線路沿いだけですが・・・館山方にあった人道踏切です。「加知山踏切」
そこから館山方面の様子。佐久間川を渡ります。
振り返って安房勝山駅を望むと・・・元々島式だったことがよ~くわかります。
しかし背景の高層ビルが目立ってますね~。海辺にあるマンションらしいです。
この駅は前述したとおり元々は島式1面2線の構造でした。同じように棒線化された駅は、他にも那古船形駅や九重駅があります。これらは元々は島式1面2線。ここまでで下車した浜金谷駅や上総湊駅も島式1面2線。この辺りには相対式はなく、島式ホームと独立した"房総型駅舎"がトレンドだったようですね。
また、ホームには上屋が無くオープンな印象。代わりに待合室が置かれ、屋根無し跨線橋で駅舎と連絡しているパターンが多いです。風光明媚な土地柄もあって明るい雰囲気があります。
君津駅より北の複線区間も同じで島式が並びます。その区間も含めて例外が2駅ありました。巌根駅と竹岡駅。どちらも相対式の2面2線です。両駅の旧駅舎はよく似ていますが、所謂"房総型駅舎"ではありません。
そこで調べてみたところ・・・巌根駅は1941(昭和16)年11月の開業。つまり昭和になって新設された駅です。竹岡駅は元々は仮乗降場だったものが、1930(昭和5)年8月に駅に昇格。予想ですが、その時に1面1線が増設されたのでは?
・・・ということなので、大正期からのオリジナル駅は例外なく島式だったと思われます。
ただ、同じ内房線でも館山駅より先は・・・延伸した時期の違いなのかもしれませんが、一転して相対式ばかりになります。例外なのは千歳駅のひと駅のみ。1面1線の棒線駅ですが、この駅も元々は仮乗降場で竹岡駅と同じタイミングで駅に昇格しています。こちらも例外なしにオリジナル駅は全て相対式ということになると思います。
以上、どうでもよい私の趣味的なお話でした。さて、駅に戻って次に向かいます。
上り列車でひと駅戻ります。駅には予想以上に多くのお客が集まってきました。
乗車車両は2連先頭のクハE130-1。E131系R01編成・・・トップナンバーでした。
