甲浦信号場は高知県安芸郡東洋町河内にある阿佐海岸鉄道阿佐東線の終点。
かつては高知県で最も東に位置していた鉄道駅でしたが、DMVが運行開始されてからは、鉄道モードとバスモードの切り替えを行う「モードインターチェンジ」となっています。
乗車してきたDMVはホーム横に停車。ホーム上に停車標識がありますね。この位置が鉄道モードからバスモードへのモードチェンジ場所となります。乗降は行われません。つまりは信号場の扱い。
モードチェンジが完了すると、その先に続くスロープをぐるっと下ってDMV専用のバス停に停車。ここで乗降が行われます。奥に見える高架上にかつての甲浦駅のホームが見えます。
DMVは私一人を降ろすと、遮断機を抜けて高架下を潜っていきました。
それでは"かつての甲浦駅"を観察しようと思います。
駅舎の様子。1992(平成4)年3月の開業時からのものだと思われます。ホームとの位置関係がわかります。
駅舎内の様子。売店が入居していました。
2つ上の画像の手前(南側)にDMV専用スロープの出入口があります。
スロープは駅舎をぐるっと取り巻く形に上っていき・・・
モードインターチェンジのある甲浦信号場に直結しています。
駅としては廃止扱いで、ホームに上がることはできません。
かつてのホームへの出入口は、駅舎の横から階段を登って連絡していました。
元々列車(と言っても単行だけだと思いますが)が発着していたホーム。
駅構造は高架上の1面1線で折り返すだけの構造。夜間滞泊はなかったそうです。ホーム上に待合室あり。
2014年12月当時の甲浦駅。駅舎まわりはスロープが無くスッキリしていました。
右端に線路終端側の高架が見えます。ここから室戸岬を経て土佐くろしお鉄道の奈半利駅までの間には、阿佐線・・・つまり阿波と土佐を結ぼうとする路線が計画されていましたが、立ち消えとなり「未成線」となっています。
プッツリ感のある線路終端は、室戸や奈半利方面へ延伸が可能な構造。これがスロープ設置に功を奏したと思われます。
しばらく駅舎内でのんびりしていると、上りのDMVがバス停にやってきました。急いで階段を登ってモードチェンジの観察を行います。
赤いDMVがスロープを登ってきました。坂本龍馬がラッピングされた3号車のDMV933だと思います。
ホームに横付けする手前で停車。上りはここでモードチェンジを行うようです。前輪が出た後は、前方に車体を傾かせながら後輪が出てきました。下の2画像は同じように見えますが、後輪が出る前と出た後の状態です。
このDMVの出発を見届けてから次に向かいます。
次は室戸方面のバスとの乗り継ぎ場所である海の駅東洋町に向かいます。DMVとしては次のバス停になりますが、当分やってこないので歩いていくことにしました。地図上では道のり1km、徒歩で13分の計算です。つづく~
