笠岡駅は岡山県笠岡市笠岡にある山陽本線の駅。笠岡市の代表駅です。
笠岡は瀬戸内海に面する古くから海運で栄えた地。細長くて深い笠岡湾があります。白石島や北木島などの笠岡諸島とを結ぶフェリーなどの客船が駅裏にある笠岡港から出ています。
駅舎の様子。駅の開業は1891(明治24)年7月。駅舎は1959(昭和34)年11月に改築されたものだそうです。
ちょっと見にくいですが、駅の真正面にカブトガニの石像が置かれています。笠岡湾の干潟はカブトガニが生息していることで知られているそうです。
駅前の様子。井笠バスカンパニーの停留場があり、今回乗車した矢掛の他にも井原など様々な行先のバスが出ています。高い塔は「白石踊りからくり時計台」というそうです。白石島の踊りらしいです。
それでは駅に入場・・・する前に行っておきたいところがあります。駅の南側にある港にいってみようと思います。
しかし、笠岡駅の駅舎は北向きで改札口は駅舎内の一か所のみ。港のある南側に出入口が無いのはちょっと意外でした。橋上化の検討もあるらしいのですが・・・。
現在は海側に出るには駅から少し東に歩いて、飲食店が並ぶところにある地下道をくぐります。
地下道を抜けて住宅地っぽいところを進み、更に国道2号を渡ると・・・桟橋が見えてきました。
「笠岡港旅客船ターミナル」です。ここはいくつかある港のうちの「住吉港」になるそうです。
ここは六島や真鍋島への旅客船ののりばらしいです。フェリーは「伏越港」という別の港からでているそうです。
桟橋にいるのは三洋汽船の「くれいるさんよう」という貸切遊覧船。その奥にはここからは見えませんが、笠岡⇔六島の定期船の「しおじ」がいます。3つ上の画像の左端です。
ここから話は逸れますが・・・"笠岡港"というと思い出す映画があります。
「悪霊島」 1981年公開の横溝正史原作/篠田正浩監督の金田一映画で、鹿賀丈史が金田一を演じていました。
映画の内容は・・・ほとんど覚えていませんが、瀬戸内海のある孤島での事件だったと思います。印象に残っているのは岩下志麻の狂気的な妖艶さと、人の手首を咥えて走り回る犬のシーン・・・。そしてラストです。
ラストシーンでは、事件も終わり島を去って笠岡港に降り立つ面々が描かれています。このシーンではビートルズの「Let It Be」 が流れるんですね~。
しかし・・・金田一映画にビートルズは似合わないですよね? イメージとしては、市川崑監督の「悪魔の手毬唄」や「犬神家の一族」の曲調の印象が強いです。
その点、この映画はちょっと異色かもしれません。ラストシーンに限って言えば、学生役の古尾谷雅人のセンチメンタルな目線で描かれています。「Let It Be」がそのセンチさを引き立てていると思います。なのですが・・・
数年前に久々にテレビでこの映画を見る機会がありました。が、ラストシーンの曲が差し替えられていました。オリジナルではない「Let It Be」になってました・・・。使用権が切れたためにオリジナル曲が使えなくなったらしいのですが、魅力半減ですね~><
こちらがラストシーン↓ 曲を元に戻してオリジナルに近づけたものです。ニコニコ動画。
曲が差し替えられてしまった版はこちら↓ PC画面を撮ったらしい映像です。
ラストで金田一が去っていく先には「国鉄 笠岡駅」の看板が見えますね~。この道はどこかな~と探したところ、理容店の看板でわかりました。
ここです↓ 映画の撮影は国道2号の手前からのものですが、こちらは2号の先の画像です。
この道を真っすぐ進むと笠岡駅の裏手に突き当たります。
金田一さんも歩かれただろうルート(笑)を歩いて笠岡駅に戻ってきました。
改札口の様子。みどりの窓口のある直営駅です。
この左手は開放型の待合室になっており、奥にセブンイレブンも入っています。
それでは改めて・・・下車印をいただいて入場します。
笠岡駅の駅構造は単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の計2面3線で北から1~3番。ホーム間は跨線橋で連絡しており、駅舎は単式1番ホームの北側に面しています。
単式1番ホームの改札口付近。井笠地域の特産品とカブトガニが展示されていました。
1番ホーム福山方からの様子。
線路は左から上り本線の1番、上下副本線の2番。ホームの向こうに下り本線の3番があります。
かつては井笠鉄道本線が当駅に乗り入れていましたが、この左手前・・・1番ホームの北側、駅舎の西側にのりばがあったそうです。確認ど忘れ>< ちなみに航空写真を見ると廃線跡の急カーブが一目瞭然です。
2,3番ホームの倉敷方からの様子。両ホームは若干ずれています。
さて、これで今回の駅巡りはあらかた完了です。この後は18きっぷでできるだけ東進し、頃合いを見て新幹線に乗り継ごうと思います。が・・・
現時点でJRの未乗車区間として残るのは山陰本線の一部区間。ですが、正確には国鉄時代にしか乗車したことのない区間もいくつか残っています。そういった区間も少しづつ潰していこうと考えていますが、実は山陽本線の倉敷~福山間もそのひとつ。この区間を潰すため一旦西の福山に向かうことにしました。
自己整理・・・条件を付けると未乗車になる区間
【JR転換後の未乗車区間】根室本線(芽室~帯広)、奥羽本線(新庄~横手)、奥羽本線(東能代~鷹ノ巣)、東北本線(塩釜~松島)、東北本線(小牛田~一ノ関~花巻)、鶴見線(国道~鶴見小野)、山陽本線(倉敷~福山)、山陽本線(岩国~櫛ケ浜)
【3セク転換後の未乗車区間】江差線(五稜郭~木古内)、北陸本線(富山~糸魚川)
【代行バスでしか乗車していない区間】只見線(越後川口~只見)
【ミニ新幹線の未乗車区間】山形新幹線(山形~新庄)、秋田新幹線(角館~秋田)
1番線にやってきた上り列車はスルーします。A-12編成の最後尾はクハ115-1082。
その後3番線にやってきた糸崎行きに乗車します。乗車車両は4連先頭車のクハ115-1206でした。
行程:新山(井笠バスカンパニー[笠岡~矢掛小林線]笠岡駅前行)笠岡(1741M瀬戸発糸崎行)福山
